uropatho’s diary

泌尿器病理医によるブログ

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精巣

精巣腫瘍の診断。鞘膜への露出や精巣網への浸潤について。

こんにちは。 精巣腫瘍の診断においては、まず組織型ありきなのですが、ステージングのためには脈管侵襲像や精巣鞘膜への露出がないかどうかということも見ておく必要があります。 そのあたりは精巣腫瘍取扱い規約についての記事がありますのでそちらを参照…

精巣腫瘍の組織像【セミノーマ】

こんにちは。 精巣腫瘍で最も頻度が多いのがセミノーマです。50%程度。 このseminoma と non-seminoma の鑑別は病理診断において重要なのですが、pure seminoma は均一な組織像を示すことが多いので精巣腫瘍の診断ではもっともわかりやすいと思います。 ↓ …

精巣垂捻転の組織像

こんにちは。 以前、精巣垂と精巣上体垂の違いを記事にしました。今回は、精巣垂捻転の組織を載せておきます。 www.pathonosuke.net 精巣垂は乳頭状の組織で精巣上体垂は嚢胞状の組織でした。 ↓こちらは精巣垂とわかります。 弱拡大の精巣垂組織です。間質浮…

TNM分類「精巣腫瘍」の備忘録ー精巣腫瘍取扱い規約準拠ー

こんにちは。 泌尿器病理医が病理その他について思うことを書いています。 本稿では2018年8月に改訂された「精巣腫瘍取扱い規約第4版」をチェックしていきます。 精巣に限らず、UICCのTNM分類第8版に沿う形になっているのが最近の傾向ですね。 さらに泌尿器…

精巣腫瘍取扱い規約 第4版が発売されました(2018/8/22)

こんにちは。 本日8/22に精巣腫瘍取扱い規約の第4版が発売されました。 第3版が2005年でしたので13年ぶりの改訂になります。 内容紹介精巣腫瘍では信頼性の高い基準に基づいて適切かつ迅速な診断と治療を行い、データを蓄積することは重要である。転移を有す…

Jonsen's score について

こんにちは。 TESEやMD-TESEの検体をたまにみることがあります。精子形成の有無や、どの程度の分化段階までのgerm cellが確認できるのかなど評価するわけですが、おそらくはJonsen's score をつけている病理医が多いのではないでしょうか。 覚えきれないので…

精巣垂と精巣上体垂の像

こんにちは。 今回は、私自身が「どっちがどうだっけ?」と混乱してしまいがちなこの二つについて記載しておきます。 それほど目にする頻度は高くないですが、急性陰嚢症をおこすこともあり、精巣固定術の際に採取されることがあります。また精巣腫瘍での除…

【精巣】Sertoli cell only syndrome

精巣から採取された検体です。精細管内には単一のSertoli cellしか見ることができません。同細胞は明瞭な核小体を1つ有するのが特徴です。精子形成の各段階のgerm cellsが含まれず、造精機能障害となります。男性不妊症症例。なお精巣における造精機能を評価…

精細管の組織像

病理組織をみていると、造精機能の保たれた精巣実質や精細管をみる機会は意外に 少ない。精子形成の保持された精細管が真ん中にあります。

精巣の奇形腫

精巣に見られた成熟奇形腫です。 線毛上皮、軟骨、腺房、脂肪、平滑筋組織を含みます。 気管支への分化を思わせる像です。

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