uropatho’s diary

泌尿器病理医によるブログ

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2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

RFA後の腎生検組織

腎細胞癌疑いで経皮的ラジオ波焼灼療法(radiofrequency ablation:RFA)を施行され、そののちに針生検で得られた組織です。 熱による変性が見られるも、淡明~好酸性の細胞質を有した細胞が胞巣を形成します。血管に取り囲まれる胞巣を形成していることも併…

精細管の組織像

病理組織をみていると、造精機能の保たれた精巣実質や精細管をみる機会は意外に 少ない。精子形成の保持された精細管が真ん中にあります。

精巣の奇形腫

精巣に見られた成熟奇形腫です。 線毛上皮、軟骨、腺房、脂肪、平滑筋組織を含みます。 気管支への分化を思わせる像です。

荒廃した腎実質にみるnephrogenic adenomaとの類似性

荒廃した腎実質です。尿細管や集合管が萎縮し、荒廃しています。 微小嚢胞状、細管状のパターンを示すnephrogenic adenomaに類似しており、 hobnail状の細胞も見られます。 Nephrogenic adenoma の由来が腎尿細管細胞であり、膀胱内での生着・増殖病変である…

接線方向に切れた腺管

上、HE 下、34βE12 前立腺生検で見かけた上皮の集塊。基底細胞が接線方向に切れた像でした。

前立腺癌の肉眼像-たいていは癌の結節はよくわからない

前立腺全摘の割面肉眼像です。 ほとんどの症例では多発しており、割面を観察しても癌の結節は同定しがたいです。 珍しく、肉眼的に把握できる境界明瞭な黄色の癌巣を認めました。 左TZ領域に17mm大。 この例では黄色ですが、白っぽいことも多い印象です。 右…

核の偽重層化を伴う前立腺癌腺管

前立腺生検の組織像です。 とくに弱拡大でみると腺管の密度は低く管腔もやや屈曲しており良性腺管のような 印象を受けます。腺管を構成する細胞も2~3層ほどあるように見え、二相性 があるようにも見受けられます。 実際には下のように34βE12免疫染色で二相…

前立腺癌で34βE12が陽性になることがある

前立腺生検で見つかった腺癌です。形態的には通常の腺癌で Gleaon score 3+3という感じ。 左はHE染色、右は34βE12の免疫染色です。 34βE12は基底細胞マーカーであり腺癌では二相性消失により陰性になるはず。 この症例では弱~中程度の陽性像が明らかな癌腺…

【病理画像をスマホで撮影する その2】

病理画像をスマホで撮影していると使用している顕微鏡によって 少し癖があるようです。 場合によっては顕微鏡そのものというよりも室内の環境が影響します。 例えば この写真のように右上のほうに青白い光が写りこんでいます。 これぐらいならどうってことあ…

【病理画像をスマホで撮影する その1】

病理画像(ミクロ写真・顕微鏡写真)の撮影はいろいろ方法があります。 DPシリーズなど専用の機材を使えば綺麗な顕微鏡写真を撮影できます。 しかし高価ですし手軽さには欠けるかと思います。 普段私が撮影しているのは自分のスマホを用いた方法。とにかく手…

WHOブルーブック

WHOのブルーブックが発売され、先日手元にとどきました。 前立腺のGleason grade など少し変化があるみたいですね。 これはamazonで購入可能でした。 WHO Classification of Tumours of the Urinary System and Male Genital Organs (World Health Organi…

視野数を忘れています

追記です。視野数は白矢印で示した部分に書いてあります。

病理標本上でだいたいの直径がわかります

荒廃腎に見られた結節状の腫瘍です。5mm以上かどうかで乳頭状腎細胞癌と乳頭状腺腫が分かれたりするのでだいたいのサイズが知りたい。 そういう目的でメモリがついている接眼レンズもあったりますが持ってませんw この写真では対物レンズが4倍です。視野…

異型嚢胞と泡沫細胞

ACDKに見られた異型嚢胞。荒廃した腎組織でよく見かけます。 画面の左には泡沫細胞の集簇像が見られます。 拡大像 泡沫細胞と淡明細胞癌の細胞は似ているので間違えやすい。

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