uropatho’s diary

泌尿器病理医によるブログ

MENU

スポンサーリンク

その他病理

歯根嚢胞 (radicular cyst) の組織像

こんにちは。 今回は、歯根嚢胞 (radicular cyst) の組織像を示します。 重層扁平上皮に裏打ちされる嚢胞壁組織です。上皮下にはリンパ球・形質細胞主体の炎症細胞浸潤を認めます。 嚢胞腔側(左)の裏装上皮層。 2層目の肉芽組織層。 3層目の線維性結合組織…

Capillary hemangioma の組織像(皮膚)

こんにちは。 Capillary hemangioma (pyogenic granuloma, telangiectatic granuloma) の組織像です。ISSVA分類では vascular malfomation, capillary malformation に相当します。 皮膚真皮内に毛細血管増生からなる肉芽組織を認めます。表皮はやや菲薄で過…

皮膚血管腫(動静脈血管腫・動静脈奇形)の組織像

こんにちは。 血管腫 (hemangioma)は、皮膚などにできる良性の病変ですが、最近は血管奇形 (vascular malformation) と書いた方がいいのかなと思ったので記事にしました。 頭皮の病変の組織像です。弱拡大では真皮内から脂肪組織にかけて楔状に血管腔の集簇…

高分化脂肪肉腫・脱分化型脂肪肉腫における免疫染色について

こんにちは。 病理医が目にする頻度はあまり高くありませんが、たまに間葉系悪性腫瘍(肉腫)に出会います。 泌尿器病理をやっていると様々な臓器に発生する悪性リンパ腫が思い浮かぶのですが、いわゆる肉腫というと後腹膜領域に発生する高分化脂肪肉腫 (aty…

【皮膚】あたらしい皮膚科学第3版を買いました

あたらしい皮膚科学が発売されたというのを聞きつけて第3版を購入しました。 医学書のほとんどは1万円をこえる価格ながら、これは7800円+税なので安いです。 私は第1版を持っていますが、2005年の発売なんですね。第2版が2011年で今回2018年のものが第3版で…

【感染症】アメーバ赤痢

アメーバ赤痢 (amebiasis, amebic colitis) はEntamoeba histolytica の嚢子型(cyst)の経口摂取による原虫感染症です。大腸で栄養型となります。 以下は盲腸炎の疑いで生検されてきた検体です。 大腸粘膜には急性の炎症像がみられ、粘膜表層の壊死をともなう…

【感染症】Aspergillus (アスペルギルス)症の顕微鏡画像

透析患者さん外耳道内から採取された検体です。真菌塊(真菌球)が見られたのですが、Aspergillus (アスペルギルス)感染だと診断可能な組織像が見られたので掲載しておきます。アスペルギルスは糸状菌の一種で、Y字型の鋭角な分岐が見られる・菌糸の幅が一定で…

【皮膚病理】汗嚢腫 hidrocystoma

エクリン汗嚢腫 (Eccrine hidrocystoma). 皮膚の病変です。真皮内に嚢胞性病変がみられます。 嚢胞壁は好酸性の立方上皮に裏打ちされ、エクリン汗腺に類似します。 脂腺嚢腫 steatocystoma などが鑑別して挙がるでしょうか。

スポンサーリンク