uropatho’s diary

泌尿器病理医によるブログ

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【感染症】アメーバ赤痢

アメーバ赤痢 (amebiasis, amebic colitis) はEntamoeba histolytica の嚢子型(cyst)の経口摂取による原虫感染症です。大腸で栄養型となります。

以下は盲腸炎の疑いで生検されてきた検体です。

 

大腸粘膜には急性の炎症像がみられ、粘膜表層の壊死をともなう潰瘍形成が見られます。表面に付着する円形~卵円形の栄養型アメーバの虫体を認めます。

 

栄養型の胞体は弱好酸性から弱好塩基性で1個の小さな赤紫色の偏在性円形核を有します。赤血球貪食像も特徴とされています。

写真はHE像ですが、PAS染色を追加すれば胞体が陽性を示し、よりくっきりと認識可能になるため、数が少ない場合やわかりにくい場合はPAS染色で確認してみてください。

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