uropatho’s diary

泌尿器病理医によるブログ

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スピロノラクトン体の目立つ副腎皮質腺腫(組織像)

こんにちは。

 

一般的に副腎皮質腺腫の中でアルドステロン産生腫瘍はサイズが小さいことが多いです。アルドステロン産生腺腫 (aldosteron producing adenoma: APA)により原発性アルドステロン症を生じるのですが、時にスピロノラクトン体が目立つ症例があります。

 

組織像を弱拡大から順に拡大します

周囲に副腎皮質に囲まれた結節を認めます。

 

拡大すると皮質細胞様の腫瘍細胞の増殖像を認めます。

 

さらに拡大するとよくわかりますが、赤血球よりすこしサイズの大きな好酸性滴状物が見られます。この画像では赤血球よりやや赤みが薄いです。

この好酸性の細胞質内封入体がスピロノラクトン体と呼ばれるもので周囲にはhalo とよばれる淡明な空隙を有します。滑面小胞体から構成されるようです。

ここまで数の多いことは珍しいと思いますので載せました。

 

それでは。

 

 

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