こんにちは。
自称泌尿器病理医が病理について思うことを書いていまるのですが、たまには医師にとっての資産の殖やし方ということについても記載していきたいと思います。
もちろん金融とか経済・社会情勢に詳しいわけではありません。「餅は餅屋」ですのでその道のプロのような内容が書けるわけではないので、自分なりにインプットしてきた情報をまとめるためにもアウトプット目的に書きたいと思います。
40代になってくると生産年齢の半ばを迎えるので、「自分のキャリアももう半分かー」と薄々感じるようになります。それと同時に引退後の生活がどうなのかも考え始めます。20代のころには、本業に必死で考えたこともなかったことなので、仕事に余裕がでてくる年齢なのかもしれません。
なんとなく老後のお金を考える中で、日経マネーなどの雑誌を手に取ったり、資産運用本を読んだり、ネットで情報を集めたり、そんな道をたどる人も多いと思います。得た情報は色々ありますがが、最もインパクトが強かったのが「複利の考え方」です。
医者はみんな理系なので、一般人より数字が好きなはずですし、ロジカルな思考も得意なはずです(人によると思いますが、、、)。
私もそういうわけで、「複利」を味方につけること。というのが本質的に重要なことだと結論付けました。
さて、銀行の金利は2018年8月現在で、0.001%のところがほとんどです。この利率だと、いくら現金を預けていてもほとんど増えません。では0.01%ならどうか、0.1%・1%・10%ならどうかということをエクセルで計算してみます。
元本を100にしていますが、100万円と考えます。
すると年利率が0.001%だと10年後には100円しか増えていません。
年利率が0.01%だと10年で1000円増えるだけ。0.1%だと1万円増える。1%だと10万円増えるので110万円になっています。
ところが、年利率が10%だと10年で259万円になってます。
30年の期間で考えてみると、さらに差が広がります。300円しか増えない(0.001%)一方で、1645万円も増える(10%)という随分と大きな差が出てくるのがわかります。
グラフにするとこのようになります。
縦軸に100万円ずつ元本があって、それがどのように変化していくかを示したものです。10% (0.1) があまりにも他に比べて大きいので、他はほぼ平坦になっています。
指数関数的な考え方をするわけなので、変化率の差というのはものすごく大きいです。
現実的にみて、1%以下だと資産運用して増やすというのは魅力的ではない。10%を超える運用というのはおそらく相当にリスクを取らないといけない。
この1-10%の間で資産運用ができれば、「複利」の力を借りて資産を増やすことができるし、現実的に魅力的な水準ではないかと思います。
「資産運用で倍に増やす」というと胡散臭いし眉唾だと思うのが普通の感覚だと思います。しかし、数%の利率で10年・20年・30年という時間をかければ可能なことだと私は考えています。(短期間では無理だと考えたほうが妥当です。)
泌尿器病理をやっていると、PSA doubling time (PSA倍加時間)という言葉を聞くことがあるんですが、資産運用においても doubling time (倍加時間) というものを算出する方法があります。
意味はそのままで、2倍になるまでのどれくらいの時間を要するかというのが doubling time です。
これは対数を使って計算できるので1%から10%までの整数の場合でやってみます。
エクセルのLogを使って計算しましたが、利率×倍加時間がほぼ72になっています。これはすでに「72の法則」として知られているもので、簡便に倍加時間を出す方法です。積が72になるのであればどちらかで除することでもう一方が算出可能です。
年利率が7%であれば72÷7≒10なので、10年で倍加。
年利率が10%であれば72÷10≒7なので、7年で倍加。
最もズレが少ないのが8%のときで、倍になるまで9年かかります。
グラフにすると、年利率が大きくなるにつれて倍になる期間も減少することがわかります。1%だと70年近くかかるので、グラフを見ると5%程度はキープしたいところですね。
色々考えだすと欲がでてくるものなのですが、現実的に考えるとなるべくリスクを最小限にして年5%程度の運用ができれば万々歳ではないかと思います。
そのあたりを踏まえて、自分が複利で増やすためにどのようにしているかを次は記事にしたいと思います。
それでは。