uropatho’s diary

泌尿器病理医によるブログ

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医師にとっての資産運用。私が年数%の利率で運用するために実践しているおすすめの方法。iDeCo編。

こんにちは。

 

自称泌尿器病理医が病理について思うことを書いているのですが、たまには「医師にとっての資産の殖やし方」ということについても記載していきたいと思います。

 

前回記事で書きましたが、私はアラフォーの40代です。資産はほとんど持ってませんのでこれから運用して老後のために資産形成しようと考えている状態です。金融のプロでもなんでもないですが私が実践していることを紹介していきます。

 

 

 

前回の記事では、「複利」について書きました。

 

 

現実的に考えるとなるべくリスクを最小限にして年5%程度の運用ができればということを書いたのですが、今回は自分が複利で増やすためにどのようにしているかについて(私個人の)リアルデータを交えて紹介します。

 

iDeCo について 

まずは、個人型確定拠出年金(iDeCo)です。今回はこれについて書きたいと思います。(詳しい情報は、厚生労働省その他金融機関のページを参照してください)

 

簡単に言うと、毎月設定した金額を自動的に銀行口座から引き落としてもらい、投資信託に積み立てていきます。私はこの掛け金が毎月6万8000円なので、年間で81万6000円を拠出していることになります。

 

私は2016年に開始していますので、ちょうど2年が経過しました。SBI証券で最初に手続きをして拠出開始時に設定をしてから一切何もしていません。いわゆる「ほったらかし」状態です。

運用先は「ニッセイ外国株式インデックスファンド」に100%です。

 

2年間やってみた結果 

この2年間での経過はこのような感じです。 

これで見ると、2016年には47万6000円を拠出していて、2017年には満額の81万6000円を拠出しています。2018年は8月までなので34万円の拠出額です。ちょうど丸2年ですのでキリがいいタイミングでした。

 

そして、2年で合計 163万2000円を拠出して、資産残高は187万842円になっています。損益は表にあるとおり23万8842円の増加ということです。2年間で15.4%の増加で、コストがひかれるため実際の損益率は+14.6%になります。

 

iDeCo の運用結果から年利率を計算

この15.4%を1年あたりで考えると、半分の7.7%といいたいところですが、一応エクセルで計算する(1.154の平方根をとると1.074244)と7.4%の年利率に相当します。

ただし最初に全額を拠出して運用している結果ではなくて、毎月に分けて積み立てしているので、真の運用利率は異なります。(最初の拠出金は2年かけて増やしていますが、1年前の拠出金は1年かけて運用、今月の拠出金はまだ運用していない状態です)。

このような場合にエクセルではRATE関数を使って計算できるようですので、「0円から開始して毎月68000円を拠出して、24ヶ月積立てた結果、187万842円になった」という条件で計算すると、月の利率は1.166423%となります。さらに年利率を計算すると、14.93%と算出できました [(1+1.166423%)^12で計算]。運用成績としてはこの2年間はかなり良かったといえます。目標の5%どころではないですね。
 

銀行に預けていると2年でほぼ変化なし、のところが160万拠出して20万増えているのでまずまずではないかと思います。何より「手間をかけていない」というところがミソです。

掛金の投資先はスイッチングといって変更することができますが、現状変える必要がなくおそらく今後もほったらかしだと思います。

 

iDeco その最大のメリットは「節税」 

最初に運用状況から書いたのですが、iDeCoのメリットは、「所得税からの控除が受けられる」という点が最も大事です。さらに住民税の控除も受けることができます。

運用益が非課税とか、60歳以降に受け取る際に「退職所得控除 (or 公的年金等控除)」を適用できるというメリットもありますが、なにより節税効果が大きいです。

 

日本における医師の収入(特に勤務医)はおそらく最も所得税による打撃が厳しい所得帯でしょう。40代くらいになってくると総収入では1000万をこえてくる人が多いはず。ここの階層に対する搾取は異常といってもいいほどの高水準ですよね。

逆に「所得から控除できる制度の恩恵」は最も大きい階層ということも言えます。

 

昨年の確定申告書からみる計算方法 

確定申告書では「所得から差し引かれる金額」のところに「小規模企業共済等掛金控除」という項目があるんですが(ややこしいネーミングです)、ここに拠出金額が計算されます。

「小規模企業共済等掛金控除」のところに816000の数字がありますね。これがiDeCoによる控除に相当します。

(わたしは生命保険、入ってませんw。 色々考えてのことですが。)

生命保険料控除なんかは限度額があったり、拠出金の一部しか控除されなかったり、結構微妙なんですが、iDeCoの控除は拠出金全部が充当できます。住民税においては生命保険などと違って全額控除にすることができます。

月6万8000円というと、医師であればそれほど厳しい額でないので、貯蓄するくらいならiDeCoのほうが確実にお得です。ただし、60歳まで引き出すことができないのであくまで拠出金は老後のお金として考えないといけません。

 

節税のインパクトはどれくらいか

さすがに税額控除ではなく所得控除なので、所得税率によって実際の控除額がかわってきます。 

所得が900万~1800万の人だと、所得税率は33%ですね。

所得税の速算表
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

(国税庁のHPから引用) 

もし課税される所得金額が81万6000円減少すると、26万9280円の所得税が減額になるわけです。

ここに住民税の10%も考慮に入れると、8万1600円なので、併せて35万880円になります。

高所得帯にいる医師であれば、節税によって年間35万880円を無リスクで得ることができるのです。 年間の拠出額の実に43%にもなります。これに実際の運用益が加算されるわけですので、この制度がいかにインパクトの大きな国策であるかわかります。私たちが利用しない手はないです。

 

ちなみに私は高所得帯にいません。ずっと下の方です。

 

iDeCo の加入資格

医師といっても公務員もいれば大学院生まで様々な勤務形態があると思います。それによって拠出限度額が変わってきます。私は国民年金第1号保険者のフリーランスなので、自営業者扱いになって、最大限の拠出が可能になっています。考えつくところではフリーランスか大学院生であれば同じように拠出できそうです。国民健康保険に入っている人とも言えます。

 

職業 掛け金上限
自営業者 月額 6万8000円  年額 81万6000円
専業主婦(夫) 月額 2万3000円  年額 27万6000円
公務員 月額 1万2000円  年額 14万4000円
会社員(企業年金がない場合) 月額 2万3000円  年額 27万6000円
会社員(企業型確定拠出年金のみに加入している場合) 月額 2万円  年額 24万円
会社員(確定給付企業年金のみに加入している場合、確定給付企業年金と企業型確定拠出年金の両方に加入している場合) 月額 1万2000円  年額 14万4000円

 

人によって拠出可能額が異なりますが、公務員でも月額1万2000円が拠出できるわけです。医師であれば月額1万2000円を拠出して60歳まで資金が拘束されるとして、痛くも痒くもないでしょう。 また、それくらいの掛金であれば心理的な抵抗も小さいですし、節税メリットを考えても手続きをすることをお勧めできます。

 

iDeCoのほかには?

私が実践している資産運用で、まず一番他人におすすめするのは?という観点でiDeCoの記事を書いてみました。

実際にするのなら、どこの証券会社に口座作るのかとか、運用はどうするのかとか、デメリットはあるのかとか色々調べることと思います。

いろんなサイトに書いてある通り、この制度を利用するかどうかは自己責任になります。

が、医師の知的水準は間違いなく高いので、いくつかサイトをまわればデメリットなどあってないようなものだとわかるはずです。

他にも自分の行っている資産運用がありますので、それについては次回に書きたいと思います。

それでは。

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