uropatho’s diary

泌尿器病理医によるブログ

【大腸】 過形成性ポリープ hyperplastic polyp

大腸の過形成性ポリープです。

全く珍しくないものですが、、、

 

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杯細胞 goblet cell の増加と陰窩の鋸歯状変化が見られます。

胃底腺ポリープ hyperplastic polyp, fundic type

過形成性ポリープの胃底腺型です。

全く珍しくないものですが、載せておきます。

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腺窩上皮にも過形成性変化が見られるような気がしますが、基本は胃底腺の過形成。

嚢胞状の拡張を伴うことが多いです。

これがある人にはピロリ菌(Helicobacter pylori)はいないようです。

【自作】 スマホ用顕微鏡写真撮影アダプター

以前の記事で「スマホで顕微鏡写真をとる」というテーマを書きました。

何も道具は使わずに手だけで撮影できるという内容で、
実際そのやり方でずっとミクロ画像を撮影してきました。

しかし、撮りたいと思ったときの顕微鏡に室内光が映り込んだり、自分の調子が
悪くて手ぶれしてしまうこともありました。

そこで今回、自作で「顕微鏡写真撮影用のアダプター」を作成することに。

目的は「手振れせずピントがあう」「光が映りこまない」です。

作成手順は
①15mmの厚みの材質をチョイス
スマホのカメラをあてがう部分に適当な大きさの穴を作成する

とりあえず作成してみたのは「木材」と「ポリスチレンボード」
木材は昔ダイソーで買った木のブロック(8個で100円, 60x30x15mm)。
ポリスチレンボードも昔ダイソーで買ったカラーボード(厚み5mm)。

撮影穴はスマホを使用して計測しつつ、顕微鏡側は25mm径、スマホ側は15mm径と
することに決定。

木材は径25mm/15mmとなるように円錐形に削りだし(子供に借りた彫刻刀で1hほどの作業)。
ボードはそれぞれ25mm/20mm/15mmの穴をカッターでくりぬいてボンドで接着(なんだかんだ1hほど)。

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(↑小さい方がスマホ側で大きいほうが顕微鏡側になります)

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(↑カッターでの穴あけがいまいちながら実用に問題なし. 5mm×3枚で15mm厚)

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(↑木の方は小さいので単眼にあてがう。ボードの方は両眼にあてがうので安定する)

素人の工作なので、クオリティーにはちょっと問題がありますが、使用感はなかなか良好。なによりコスト的に実質10円ちょいで作れてしまうのが利点ですね。

カラーボードのほうが大きく(5x12cm)て片手であてがいやすい反面、穴の位置あわせや
耐久性にはやや難があります。
木材のほうは小さく(6x3cm)て顕微鏡にあてがうのがやりにくいけれども穴の位置あわせはやりやすく、耐久性には優位性があります。

カラーボードのほうは自宅用、木材の方はかばんに入れての持ち運び用としました。

 

【皮膚病理】汗嚢腫 hidrocystoma

エクリン汗嚢腫 (Eccrine hidrocystoma).

皮膚の病変です。真皮内に嚢胞性病変がみられます。

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嚢胞壁は好酸性の立方上皮に裏打ちされ、エクリン汗腺に類似します。

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脂腺嚢腫 steatocystoma などが鑑別して挙がるでしょうか。

膀胱second TUR切片にみる類上皮細胞

膀胱癌に対するsecond TUR切片です。

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壊死や肉芽組織とともに集簇するepithelioid な細胞を認めます。

 

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核異型は目立たず、組織球かと思うも100%carcinomaを除外する自信

がなく、、念のため免疫染色を施行しました。

 

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CD68の免疫染色で多くの組織球が集簇することがわかります。

 

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AE1/AE3の免疫染色では

陽性細胞は認めず、上記の細胞は癌ではなかったと確認可能でした。

腎血管筋脂肪腫 angiomyolipoma

泌尿器科領域でAMLといえば腎良性腫瘍である血管筋脂肪腫

病理医と話をしていてAMLですといえば普通は急性骨髄性白血病

を想起するでしょうが、私はangiomyolipomaを考えます。

腎エコーで高輝度を示しますし、CTで脂肪成分があれば

診断は難しくないためあまり手術されてきません。

病気の頻度の割に標本を見る機会は少ないです。

 

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脂肪成分や平滑筋成分を含む

 

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拡大すると平滑筋・脂肪に加えて血管も含んでいる。

 

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血管壁は硝子化を伴って肥厚する。

 

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免疫染色ではHMB-45がパラパラと染まります。その他desminやαSMAも陽性

を示します。

【組織像】副腎皮質腺腫 adrenocortical adenoma

Adrenocortical adenoma の組織像です。

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副腎皮質に類似した淡明な細胞。

 

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好酸性の細胞。図では黒褐色の顆粒(lipochrome)を含む細胞が目立ちます。

 

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細胞質の豊富な細胞だけでなく、かなり小型の細胞をまじえる

こともあります。

 

好酸性の緻密な細胞質を有する腫瘍細胞が腫瘍全体の75%以上

の場合にはWeissのcriteriaの1つを満たします。